3Dプリンタを支える素材・スキャナ・CADなど最新周辺技術
10:20〜10:45
- 高速・高精度・小型・安価な3Dスキャナが解決する3Dプリンタの課題
- 4Dセンサー(株) 代表取締役社長 柾谷 明大 氏
4Dセンサーでは、高速・高精度・小型・安価な3Dスキャナ「3DカメラC3」を開発・販売している。「3DカメラC3」は、点群ASCデータに加え、STL形式のデータも出力可能である。「3DカメラC3」から出力されたSTLデータを3Dプリンタに入力すると、3Dプリントすることが可能となる。しかし,元のデータのノイズによる「穴」や3Dプリントするために裏面を張り付ける作業などがあり、すぐに3Dプリントできるわけではない。実際に、簡単に物体をコピーするまでには、いくつかの課題があり、現在の取り組みを紹介する。
10:45〜11:10
- 設計データからすばやく3Dモデル化!〜設計工程の延長線上でつかえる3D-CAD〜
- (株)デザイン・クリエィション 営業部営業支援チーム サブリーダー 黒田 彰彦 氏
3Dプリンタを業務で活用するためには「素早く設計データを3Dモデル化する」が重要になります。設計に基づく3Dデータは3Dプリンタでの利用をはじめ、製図作業の工数削減・製造工程前での不具合チェック等、業務上の問題点を解決する糸口として幅広く利用できるようになります。
社内での3Dモデル化が上手くできていない方、3D導入検討はしているが踏み込めていない方【特徴@】普段の設計の延長で作業可能【特徴A】誰もが短期間で手軽に使えるようになる CAD利用事例をぜひご覧ください。
11:10〜11:35
- ハンディ型3Dカラースキャナを活用した新たな3Dデジタルプロセス
- (株)データ・デザイン セールスユニットセールスGマネージャ 日尾 紀暁 氏
設計・製造現場でリアルタイムに立体形状をスキャンして、誰でも簡単に3Dプリンタが必要とするフルカラーの3Dモデルデータを創り出すためのデジタル・プロセスをご紹介します。今回のセッションでは、ハンディ型3Dフルカラースキャナ「Artec Eva/Spider」と、スキャンした3Dデータから新たなデザインや用途に応じた設計データへのフィードバックを可能にする統合型モデリングソリューション「Geomagic freeform / Geomagic Design X」を組み合わせたワークフローについて実演を交えながらご提案いたします。
11:35〜12:00
- 意外と知られていない3Dプリンターの造形材料
- (株)ムトーエンジニアリング 中部営業所長 内藤 輝幸 氏
仕事柄、既に3Dプリンタをお持ちのお客様から、お話しを伺います。今使っている3Dプリンタの課題を伺うと、「材料の価格が高い」とおっしゃる方が多いです。ところが、メーカーのカタログやホームページの製品情報を見ても材料の価格は掲載されておりません。これから3Dプリンタを検討される方に、失敗する事なく、バンバン出力して頂くために、各3Dプリンタの材料の特性と課題についてお知らせしたいと思います。
ナノテク・ものづくりが拓く次世代医療機器開発
共催:名古屋大学革新ナノバイオデバイス研究センター
10:30〜11:00
- 基調講演 ナノバイオデバイスが拓く未来医療
〜国際社会の先駆けとなる健康長寿社会実現〜
- 名古屋大学大学院 工学研究科教授・革新ナノバイオデバイス研究センター長 馬場 嘉信 氏
自動車、半導体、ロボットなど多くの産業分野で、日本は世界のトップを走っていますが、高齢化社会で重要な健康・医療機器分野では、欧米企業に遅れをとっています。我々は、このような状況を打破し未来医療を開拓するために、企業と共同で、ナノバイオデバイスに基づく医療機器の開発を進めています。本講演では、ナノバイオデバイスの基礎から、がんおよび生活習慣病の早期診断、iPS細胞研究・再生医療およびがんの診断・治療融合の最近の技術開発状況について、我々が企業と進めている多くの実例をご紹介します。また、ナノバイオデバイスの医療機器への実用化を進めるための国際標準化と薬事承認に向けた取り組みについて紹介します。
11:00〜11:20
- 招待講演 ナノポアを用いたウイルス検出技術
- (株)東芝 研究開発センター フロンティアリサーチラボラトリー 研究主幹 宮本 浩久 氏
近年、トリインフルエンザ、SARS、更には新型インフルエンザの流行がパンデミック一歩手前のレベルで起き、今後世界規模でパンデミックとして起こる恐れが現実のものとなりつつある。そのような背景のもと、現場で誰でも使える簡便なウイルスや病原性細菌を対象とした迅速・高感度の検出システムのニーズが高まっている。 本講演では、最先端研究開発支援プログラム川合プロジェクトにて行われた、1分子解析技術を基礎としたナノサイズのポアデバイスによるウイルス検出技術の概要を紹介する。
11:20〜11:40
- 招待講演 呼気診断技術
- パナソニック(株) AIS社 技術本部 グループマネージャー 岡 弘章 氏
呼気診断は、歴史的にはライナス・ポーリング博士が1946年に、疾病と呼気との関わりを提唱し、1990年代Wayne K. Potts, と Dustin J. Pennは、感染症と体臭、代謝異常疾患と体臭について報告している。このように呼気中の揮発成分と疾病には深いかかわりがあると考えられている。呼気診断の実現には、揮発性診断マーカーの特定、高感度センシングデバイスの開発が必須である。今回、センサマウスを用いた尿中の揮発性癌マーカーの存在に関する間接的証明から我々がFIRST(最先端研究支援)プログラムの中で開発してきた呼気診断技術について紹介する。
11:50〜12:10
- 招待講演 検査・診断に向けたバイオツール開発
- 東レ(株) 先端融合研究所 主席研究員 日笠 雅史 氏
東レでは、ポリマー材料や材料加工技術の強みを活かし、疾患関連遺伝子やタンパク質の高感度検出技術の開発を行ってきた。 当社の救急集中治療事業とのシナジーや、臨床現場からの要求仕様に応えるべく開発を行ってきた経緯とともに、独自の流路構造により全血から血漿を分離、計量し、マイクロ反応場と組み合わせることで、微量タンパク質の高感度測定、迅速化、簡便化を実現した検査ツールの開発状況および、当社DNAチップを用いた血液中に存在するマイクロRNAバイオマーカーの探索技術について紹介する。
12:10〜12:30
- 招待講演 吸光、蛍光を利用した簡易イムノアッセイリーダーについて
- 浜松ホトニクス(株) 電子管事業部 第1開発グループ 長谷川 寛 氏
医療分野などで多く利用されているイムノアッセイとは、抗体が抗原と結合するのを利用して特定の物質を同定し測定する方法です。吸光法を用いたインフルエンザや妊娠検査キットは、目視で簡便に判断できるため広く普及しています。 しかし、目視判定は、判定者の個人差や体調によって変化し、その記録方法も曖昧です。イムノクロマトリーダは、これらの問題を解決し安定した測定結果を得ることができます。
我々は、今までに培った微弱光計測技術を応用し、臨床・基礎医学で用いられるイムノクロマトリーダを開発しています。本講演では、弊社におけるイムノアッセイリーダの取り組みについてご紹介します。
製造業(調達担当)の実践的地震防災対策(BCP)
〜災害図上演習(DIG)を活用した検討手法〜
協力:災害対策研究会
- 災害対策研究会 代表、地域安全学会 顧問 宮本 英治 氏
災害のたびに「防災計画はあったが役に立たなかった」という言葉が繰り返されてきた。リアリティに欠けているからである。災害が発生する仕組みと被害を正しく理解し、業種・業態・立地などに応じて実践的な対策・対応を検討する手順を紹介する。
はじめに(災害図上演習とは)1.東日本大震災の教訓 2.対象とする地震3.広域被害4.近隣の状況5.施設の被害と予防対策・個別復旧計画6.初動対応7.業務分析と継続業務8.復旧対応 まとめ
名古屋レーザフォーラム 最近のレーザ加工の動向
共催:中部レーザ応用技術研究会
10:35〜11:25
- [基調講演]100kWファイバーレーザによる加工技術
- 大阪大学 接合科学研究所 所長・教授 片山 聖二 氏
100 kWファイバレーザ装置が導入され、これを活用するため、溶接用集光光学系と高パワーが測定できるパワーメータを準備し、各種条件でレーザ溶接を行った。その結果、100 kW、2 m/minの条件において1パスで40 mm以上の深溶込みとなる溶接部が作製できた。さらに、低真空中でのレーザ溶接では、50 kWおよび70 kW、0.3 m/min、1 kPaの条件で100 mおよび125 mmの深溶込み溶接部を作製できることが確認された。
11:25〜12:10
- 微細加工用ピコ秒レーザ加工機およびその展望
- トルンプ(株) レーザ技術部 シニアマネージャー 中村 強 氏
ピコ秒レーザなどの超短パルスレーザはコールドな状態でアブレーション加工が可能なため熱影響のない精密な加工が可能である。これらのレーザはこれまで主にR&D部門などで使用されていたが、近年の低価格、高出力化により量産工程への適用が進み始めた。本講演ではトルンプ叶サ超短パルスレーザTruMicroシリーズとその適用例についてご紹介する。
13:00〜13:35
- DMG森精機の最新レーザ加工技術の紹介
- DMG森精機(株) DMG商品部 レーザー・超音波・リニューアブルエナジーグループ グループ長 上田 真広 氏
製造業において、製品の差別化、その製品の生産の効率化は、絶え間ない課題である。製品の差別化を実現する手段の一つに、独自のノウハウを実現する自由度の高い製造設備を導入することが挙げられる。また、生産の効率化には、設備投資、人件費を抑制できる複合機を導入し、生産性を向上させ、製造コストを低減することが方法の一つである。DMG森精機株式会社は、長年培ってきたレーザ加工技術を金型へのシボ加工・切削工具の加工に適用し、様々なアイデアでユニークな複合機をラインアップに加えている。本発表では、従来の加工方法と比較してのレーザ加工のメリットおよび加工事例を紹介し、DMG森精機株式会社の最新のレーザ加工技術を紹介する。
13:35〜14:10
- レーザアブレーション加工
- 澁谷工業(株) メカトロ事業部サイラス技術部 主管技師 山岡 圭一 氏
短パルスレーザは、近年の著しい技術革新によりレーザ発振の安定性が向上し、また以前に比べ価格も低下した事により微細加工の部品製造ラインからレーザジョブショップまで幅広い分野への導入が進んでいる。本講演では、弊社が製品化している短パルスレーザと高速ビーム走査との組合せによるレーザアブレ−ション加工システムによる薄板金属、ガラスなどの加工事例を従来のレーザ加工との比較を交え紹介する。
14:20〜14:55
- レーザを用いた生産システムの動向〜シームステッパーの可能性など〜
- マツモト機械(株) 専務取締役 勝原 実 氏
レーザシステムインテグレーターとして、レーザ加工システムの動向を各分野へのレーザ加工、生産システムの納入実例を中心に紹介いたします。また、これから期待されるレーザ加工方法としてシームステッパーの紹介をいたします。
14:55〜15:30
- 高ピーク出力パルスファイバーレーザの導入と当社の取り組み
- (株)レーザックス 製造部長 社本 英泰 氏
2013年に新あいち創造研究開発補助金事業(25産科技第113−9)「高品位パルスファイバレーザによる航空機部品フィルム冷却穴明け技術の実証試験」に採択され、本補助金事業を活用して国内で初めてピーク出力15kWという高ピークパルス出力ファイバレーザ発振器を試験用途のため導入した。本発振器は高ピークパルスNd:YAGレーザからの置き換えとして導入を検討している。今回は本発振器の加工報告のほか、導入したシステム、今後開発予定の光学系も合わせて紹介する。
15:30〜16:05
- レーザピーニング技術の開発とその適用分野
- (株)最新レーザ技術研究センター 代表取締役 沓名 宗春 氏
レーザピーニングは1970年代初期に米国で開発され、主に、航空機分野で部品の準用を延命する技術として発達してきた。今回、パルスエネルギー1.8Jのレーザピーニング装置の開発について紹介するとともに、今後のレーザピーニング技術の自動車部品への応用について、研究・開発の動向から紹介する。
特に、特殊レーザピーニング技術の特性、応用分野についても紹介する。
電気自動車によるパイクスピークヒルクライムレースへの挑戦〜雲に向かって〜
協力:三菱自動車工業(株)
- 三菱自動車工業(株) 経営企画本部広報部 上級エキスパート/ラリードライバー
(パリ・ダカールラリー チャンピオン) 増岡 浩 氏
電気自動車の次世代化技術開発を目的にパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに参戦、3年間の参戦の中で、最初の年である2012年は、量産車アイミーブのモーター、電池を搭載して電気自動車の基本性能を確認することを目標とし、2013年は前年の結果を受けて改良した先行開発中のモーターと電池を採用し、EVコンポーネントの潜在性能および実用時を想定した耐久性を確認した。そして今年、厳しい条件下で、これらコンポーネントの更なる耐久性能確認を行うとともに、三菱自動車が得意とする四輪制御技術を、EV制御に適用することで車両の運動性能を飛躍的に向上させ、悲願の優勝という結果を得ることが出来ました。なお、本活動においては、これらの技術の熟成が図れたばかりではなく、若いエンジニアの育成にも多大な効果が上がっており、パイクスピークで得られた技術や貴重なデータは次世代開発車にフィードバックされて行きます。
CFRPが拓く次世代航空機の世界
協力:名古屋大学ナショナルコンポジットセンター
13:00〜14:00
- 航空機用CFRPのR&D最前線
- 名古屋大学 教授 ナショナルコンポジットセンター センター長 石川 隆司 氏
航空機の機体への適用が拡大しているCFRP(炭素繊維強化プラスチック)の新規技術の研究開発動向について、簡単に展望する。低コスト型のCFRP構造の成形法として注目されている樹脂注入型成形法に関する最新の成果や、脱オートクレーブタイプのプリプレグを用いた構造の研究成果などを紹介する。
14:00〜14:40 【逐次通訳】
- The Challenge of Composites 〜CFRPの課題〜
- Director, Materials & Fabrication Technology, Boeing Research & Technology The Boeing Company
Jerry Young 氏
Today the use of composite materials is revolutionizing many products (sporting equipment, boats, cars and airplanes) by enabling breakthrough performance and efficiency. As aerospace industrializes composites, it must scale manufacturing processes to rate, define new designs which not only provide product performance but allow lower production costs and develop the next generation of materials. These trends are driving challenges for the design, materials and process and manufacturing engineers.
14:40〜15:20
- 欧州航空機産業におけるCFRP戦略
〜エアバス社で在外研究をしてみて受けた衝撃〜
- JAXA 主任研究員 青木 雄一郎 氏
JAXA-エアバスの共同研究を実施するため、2011年から2年間、仏・トゥールーズにあるエアバス社に派遣され、在外研究をする機会が得られました。そこで学んだこと、体感したことを基に、欧州航空機産業におけるCFRP技術の研究開発動向とその適用についてご紹介したいと思います。また、世界をリードする機体開発メーカーを支える欧州の複合材技術の研究開発戦略、公的資金を通じた産学官プロジェクト等についてもご紹介したいと思います。
15:20〜16:00
- 民間航空機用エンジンへのCFRP適用
- (株)IHI 航空宇宙事業本部 技術開発センター エンジン技術部 部長 今成 邦之 氏
民間航空機用エンジンの燃費改善のためには,ファン径増加(バイパス比増加)が有効であるが,このためにはファン部品の軽量化が必須である。本講演では,ファン軽量化の切り札であるCFRP適用の動向と(株)IHIにおける開発事例を紹介する。
3Dプリンター活用による医療部材の開発―現状と課題―
共催:(公財)名古屋産業振興公社人工関節研究会
13:00〜13:50
- 電子ビーム積層造形による金属部材製造に関する研究開発
- 東北大学 金属材料研究所 教授 千葉 晶彦 氏
3Dプリンターは金型を使用せず高精度の樹脂製部品を製造するネットシェイピング技術として広く普及しており、“革新技術”に対する興味の対象としても最近話題を集めている。それに比べ、金属粉末を用いた“3Dプリンター”はレーザーや電子ビームなどの高エネルギー熱源が必要であること、造形環境が真空や不活性ガス雰囲気など特別に制御された空間が必要となるために装置構成が高価となるなどの理由により普及が進んでいない。加えて、造形物の形状精度や材質に対する情報がほとんど得られないことから普及が妨げられているのが現状である。
13:50〜14:40
- 積層造形を用いたカスタムメイド医療機器の開発動向
- ナカシマメディカル(株) 薬事品証部 部長 石坂 春彦 氏
三次元(3D)積層造形技術を用いたものづくりは、多くの産業界において広く取り入られ個人レベルでも普及する時代となった。しかし、整形外科領域のインプラント材料を含めた医療機器開発における積層造形の運用は、使用する医療用材料、精度の観点から最近になって利活用が始まったばかりである。そこで、積層造形技術を用いた医療機器の開発事例の紹介と、製品化における最大のハードルである薬事法の医療機器製造販売承認申請における有効性・安全性の考え方について報告する。
14:50〜15:30
- 3Dプリンター活用歯科用修復物の製造
- 和田精密歯研(株) 常務取締役 樋口 鎮央 氏
近年、歯科分野においては3Dプリンターを用いた樹脂積層造形技術も骨モデルや手術用ガイドの作製などに用いられており、安心安全なインプラント治療においては必要不可欠なシステムとして臨床応用されている。また、金属粉末積層造形装置も弊社では早くより導入し、臨床応用しているが歯科用CADソフトを用いてデジタルデータを作成し、クラウンやインプラント症例への取り組み等、 これらを用いた歯科補綴物への活用の現状についてご紹介したい。
15:30〜16:10
- カスタムメイド関節部材の認証条件
- (独)産業技術総合研究所 ヒューマンライフテクノロジー研究部門高機能生体材料グループ
上級主任研究員 岡崎 義光 氏
世界の医療機器産業の規模は、50兆円に向かって増加しており、日本の市場は、世界の11%を占めている。超高齢化社会を迎え、加齢、骨粗しょう症等を原因とする骨折患者の増加により、骨・関節治療用インプラントの使用量は、年々増加している。積層造形技術およびインプラント製品の設計製造技術の急速な進歩に伴い、患者の骨格構造に最適化したカスタムメイドインプラントの薬事製造承認申請が可能な状況にある。これらの状況を踏まえつつ、インプラント産業の活性化を目指して、患者に最適な骨疾患用インプラントを開発する場合に必要となる考え方および薬事製造承認申請で求められる内容について解説する。
素形材新技術セミナー
輸送機器の軽量化〜炭素繊維複合材料の活用〜
共催:(一財)素形材センター
14:05〜15:00
- [基調講演] 新時代を拓く炭素繊維
- 東京大学 工学系研究科 教授 影山 和郎 氏
今後拡大することが予想される炭素繊維強化複合材料の需要に対応するためには、省エネルギで生産性を飛躍的に向上した炭素繊維製造プロセスの開発が不可欠である。経済産業省/NEDO研究開発事業「革新炭素繊維基盤技術開発」では、現在の高性能汎用炭素繊維(強度タイプ)と同等の機械的性能を有し、現状の進藤方式の問題点である耐炎化工程を不要とする高効率炭素化プロセスの開発を行っている。研究開発目標、研究開発の進め方、期待される成果、及び産業界への波及効果などについて紹介する。
15:10〜15:35
- クイック成型が可能な熱可塑複合材料の開発及びタイプ4蓄圧器の開発
- 丸八(株) 代表 菅原 将高 氏
丸八鰍ヘ長年開繊炭素繊維複合材料の開発に従事。このたび次世代自動車用素材として注目されているクイック成型が可能な熱可塑樹脂プリプレグ複合材料を開発。その物性等概要のご紹介と、来るべき水素社会に開発が急がれている水素ステーション用畜圧器について、プラスチックライナーによるタイプ4超高圧CFRP高圧容器について紹介する。
15:35〜16:00
- 新世代鉄道車両用台車<efWING>
- 川崎重工業(株) 技術開発本部 技術研究所 強度研究部 研究二課長 稲村 文秀 氏
川崎重工業は世界で初めてサスペンション機能を有したCFRP製のフレームを持つ新世代の鉄道車両用台車「efWING」を開発。今回開発したefWINGは、従来の台車では鋼製であった台車枠の主構造にCFRPを採用し、サスペンション機能を持たせた。これにより、1両当たり900sの軽量化を達成し、走行燃費向上などランニングコストの低減とCO2排出量の削減に貢献できる。
16:00〜16:25
- CFRP部品成形にECOフレンドリーな電磁誘導加熱技術
- ロックツールジャパン 代表 神谷 毅 氏
電磁誘導技術を用い成形金型を瞬時に加熱するHeat & Cool 技術を紹介する。本技術を利用することで金型加熱冷却に必要な工エネルギー効率が改善し生産性が向上するその理由を説明する。また電磁誘導加熱システムの概要および航空部品、自動車関連部品および家電向け部品への電磁誘導技術を利用した成形事例も合わせて紹介する。
最新プラズマ技術と新しい産業応用事例
共催:(公財)名古屋産業振興公社プラズマ技術産業応用センター(PLACIA)プラズマが拓くものづくり研究会(PLAM)
14:30〜15:30
- プラズマ技術とその産業応用
- 名古屋大学大学院 工学研究科 電子情報システム専攻 プラズマナノ工学研究センター長 教授 豊田 浩孝 氏
次世代メモリ用薄膜の生成、大気圧プロセスの大面積化や産業排水の無害化など、産業応用に向けたマイクロ波プラズマ源の開発を行っています。放電プラズマの基礎的な解明、および、薄膜デバイスのプラズマプロセス技術の開発など、プラズマ技術の基礎から応用まで紹介をします。
15:30〜16:00
- めっき排水における難分解性物質の溶液プラズマによる無害化処理
- (株)三進製作所 技術本部開発課 野村 記生 氏
溶液プラズマによるめっき排水中の難分解性物質の無害化は、薬品を使用しないクリーン処理が期待できます。そのため、薬品のコスト削減となり、且つスラッジなどの固体産業棄物の排出の抑制も期待でき、廃棄コストの削減、作業環境の改善、地球環境の保全にもながります。対象物質として、めっき浴の基本成分である硫酸アンモニウムおよびジエチントリアミンを取上げ、無害化処理試験を実施したのでその結果を紹介します。
16:00〜16:30
- プラズマを用いた微粒子酸化チタンの水分散液の調製
- 日本メナード化粧品(株) 研究技術部門 開発研究部 戦略的機能化粧品開発グループ 浅野 浩志 氏
微粒子酸化チタンは、紫外線防御能や触媒活性など様々な物性を持ち合わせており、化粧料だけでなく塗料や二次電池触媒など幅広い分野で使用されています。これらの機能を最大限に引き出すためには微粒子の良好な分散が必要不可欠となります。プラズマを利用した微粒子酸化チタンの水分散液の調製について紹介します。
【キ】ロボットシンポジウム2014名古屋発表会
10:40〜11:05
- 無動力の歩行支援機「ACSIVE(アクシブ)」について
- (株)今仙技術研究所 営業部特販課 五島 満 氏
高齢者や脳卒中の方など、弱った歩きの調子を整えます。受動歩行ロボットの原理を応用していますので、効率的で、重量が軽く、静寂性が高いです。名古屋工業大学の佐野教授との共同研究により開発されました。
11:10〜11:35
- 屋外作業・観測用途向け無人車と小型無人艇の紹介
- ヤマハ発動機(株) 事業開発本部UMS事業推進部開発部 石山 健二 氏
当社では屋外各種作業・観測用途向けに無人車と小型無人艇の実用化を進めている。果樹園における防除、草刈、運搬などの作業支援を想定し、GPSに非依存かつ不整地外乱に対応した無人車技術、および震災後の捜索などに使用された小型無人艇について紹介する。
11:40〜12:05
- 福祉用具・介護ロボットの実用化に向けた移動支援機器開発
- リョーエイ(株) ロボットシステム課 次長 平野 卓哉 氏
特定ニーズロボット開発; 新商品開発に向けて、産業界でのニーズに対応した商品モノづくり技術を社会的なニーズの中で人の役に立つモノをつくることで地域社会への貢献を目標に又、本開発活動が自社のシーズ開発に繋がるよう位置づけ、介護機器に向けたオンリーワン商品開発をNEDOロボット介護機器開発パートナーシップに参加し移動支援機器開発の取組を紹介します。
【ク】プリプレグ積層精度計測技術
- 三洋機工(株) 執行役員 常田 勝男 氏
航空機におけるCFRP適用率の増加に伴い、CFプリプレグ材の積層作業、及び積層精度検査の自動化が急速に進められている。自動積層作業は、隣り合う各プリプレグの間隔は、一定の距離を保つよう、かつ重なりがないよう、設計仕様で定められている。積層された各プリプレグの間隔の測定、及び重なりの有無の目視検査を、さらなる効率化のために、自動積層機のヘッドに取付けられたカメラ、センサー等による自動計測技術を確立した。
【ケ】スウェーデン生まれの複合物理運動シミュレータ開発ツールのご紹介
- (株)バーチャルメカニクス 代表取締役 永瀬 純 氏
スウェーデンAlgoryx社の「AgX Dynamics」は、3DMultibody Dynamicsをベースにして、大量のオブジェクト間の接触、ワイヤー・チェーンモデル、流体モデル等を組み合わせ、高速に計算できる最新の複合物理運動シミュレーションエンジン(開発ツール)です。今まで困難だった土木建設作業車、海上作業船等の訓練用シミュレータを実現できます。
【コ】
悩まない技能伝承と海外工場管理の方法
- (有)創造デザイン セールスマネージャー 鹿又 祐二 氏
今まで手間取っていた映像マニュアル作成の時間を劇的に短縮する方法と海外工場の遠隔指導を円滑に行う方法を関連ソフトのデモを交えながらご紹介します。
【サ】樹脂・金属接合技術「アマルファ」の紹介
- メック(株) 新事業開発室 営業マーケティンググループ グループ長 林 知紀 氏
金属表面に微細な凹凸形状を作り、アンカー効果で樹脂・金属の直接接合を実現させる「アマルファ」の紹介。CFRPなどの樹脂とアルミ・SUSなどの金属を強固に接合させる。